[2013 口頭発表 要旨]













小渕 正美 OBUCHI, Masami, Ph.D.

黒潮生物研究所 研究員 博士(理学)
黒潮生物研究所勤務。神奈川生まれ。大学時代から10年間を沖縄で過ごし、海と研究室を往復する毎日を送る。2012年4月より新たな活動の形を探して大月町に移住。研究対象は棘皮動物。マニアックな生物に興味を持つ傾向あり。 

[ 発表要旨 ]

高知におけるウミシダ類の多様性

 「ウミシダ」をご存知だろうか?鳥の羽が集まったような形のこの生物は、ヒトデ類やウニ類と同じ、棘皮動物の仲間だ。私たちの生活には極めて馴染みの薄いウミシダ類だが、実は、日本の周辺は、ウミシダ類の多様性が世界的に高い海域である。黒潮に洗われる高知の沿岸は、温帯域であるにも関わらず南方系の生物が多数分布する、生物学的に興味深い海域である。しかし、ウミシダ相に関する情報は極めて乏しい。
 そこで私は、現在、高知におけるウミシダ相の解明をテーマに研究を行っている。調査は開始したばかりだが、現在までに、国内初記録となるウミシダ類2種が沖の島から得られている。これらの種はこれまで熱帯のサンゴ礁から知られていた種であり、高知における分布には、黒潮が強く影響を及ぼしていることは間違いない。 
 追記:上記の国内初記録種の和名として、今回寄せられたアイデアの中から、「タカノハウミシダ」を採用させていただいた。